平成26年度(ひこばえの会)ギャンブル依存症の相談傾向の分析

ひこばえの会における、平成26年度の(4月1日~3月31日)1年間の相談者数のうち、ギャンブルなどの依存症と推定される相談者数は87人でした。

そのなかで、分析可能な数は44人について検証を行い、ご報告を致します。

年齢層では、40代が13人と一番多く、次いで50代が7人。60代でも4人の方の相談がありました。なかには、70代のある相談者は、有名人の追っかけという依存から抜け出せず多額の借金を抱え、何度も夫や親が本人に代わって返済をしてきたとの相談がありました。

また44人のうち無職者が11人で他は収入を得ている方々となりますので、比較的有職者が多い事が分かります。

驚くのは、44人中25人が過去の破産や任意整理を経験しており、その殆どの家族等の方が本人のために一定の返済をして来られています。つまり、何度も繰り返すため、借金が多額になり返済が出来なくなったり、家族が尻ぬぐいをしている数が半数以上いました。

そのことを裏付けるように、負債を抱えた本人以外の親や子どもなどの関係者のみで相談に来られた方が5人ほどいました。

ところで、相談の結果、依存症を改善するための入院予定者が11人、自助グループへの参加が求められる方が21人いらっしゃいました。ひこばえの会では、相談の受け入れから専門機関への紹介を速やかに行い、またご両親などへのフォローも欠かしません。また、改善の途中で新たな問題が生じていないか連絡を取り合うなど継続的に関わるようにしています。

ひこばえの会には、相談者ご本人に限らず、家族の方など多くの仲間が集っていますので、たとえ、ギャンブルを繰り返すことがあっても、粘り強く周りの支えを得ながら、ご本人とご家族が前に向かって進めるように後押しを行っていきたいと考えています。

【文責 司法書士大部孝】

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