現在ヤミ金は、電柱や電話ボックスに張り紙が出来ないためインターネットにもぐっています。いかにも貸金業の登録が有るようにネットに「○○金融」と言う名称をつけて客を募っています。ひこばえの会には、今年6月に入ってから1日に2~3件、被害者からの電話相談が入っています。
主な手口は、「すぐに融資OK」との表示について、正規の貸金業者ですぐに貸付できるものと勘違いをし、そこに電話をし融資申し込を行います。その際、業者の話にそって、氏名を含め多くの個人情報と親族等の3人の携帯電話を聞かれ、親、兄弟、会社の上司等の番号を教えることになります。
業者は、10万の申し込みについては、「信用を付けるため2割の振り込みをするので1週間後に5万返済をしてください」と、優しく誘います。ここまでは、これまでも存在した手口でした。しかし業者は、1~2万円を申込人の口座に振り込み後、すぐに「5万円を返せ」と態度を変えて身内、会社、上司に電話をかけて脅します。特に、20代前後の若年層は、初めての被害に対し怖くて言われるままに要求される金額をやむなく支払してしまいます。つまり、嫌がらせの電話が、会社、身内に入る事を思えば5万円で済めばよいと思ってしまい、これで終わりと安心し業者の言うとおりにまず3万を入金し、残りの2万は数日後に入金します。申込人は本当にこれで終わりと安心したところ、1週間後に業者の上司から「最後に入金(2万円)して貰った口座が、お前のせいで凍結された、その口座に100万入っていた、責任を取れ」と100万の返済を要求します。親に相談をし怖さのあまり何が何か分からずに業者の言うがままに払ってしまいました。しかし、これで終わりではなくさらに被害は続きました。直ちに業者より被害者の勤め先の会社に電話が入り「前回支払った100万は担当者が100万を持って逃げたので、完済出来ていない」と脅し毎日会社に電話が入り続けました。本人も家族も誰にも相談出来ずに80万を払ってしまいました。しかし、業者はさらに脅し、これまでの延滞金を要求してきました。その金額は「340万」と言われた段階でひこばえの会につながりました。
以上はある被害事例ですが、同様の手口による被害が多くなっています。これら悪質業者は、全て東京「03」番号によるものでした。またインターネットによる怪しい融資広告は全て悪質な詐欺業者の疑いが高いと考えて行動する必要があります。
今般の被害に類似する事例は今後も増える可能性は高く、私達消費者は、こうした情報を踏まえ、一人ひとりが騙されない消費者として生活を行っていく必要があります。